What’s the fuss about clean wine?

An article published recently in the UK-based Guardian newspaper written by Felicity Carter, an Australian specialist wine writer, calls out the promotion of what are called “clean wines” following a publicity blitz surrounding a new project  by Hollywood actress Cameron Diaz and a business buddy. The pair claim to have been astonished by discovering how many additives and processing aids are regularly used to make wine and have thus set out to save wine drinkers from all this poison by bringing “transparency to the wine industry”. Felicity Carter does a nice job exploring some of the many paradoxes of the wine business.

“Clean wine” seems to follow in the footsteps of clean food, clean eating, clean homes (thank you so much Marie Kondo) and quite possibly clean minds (you need an app to meditate these days). But the selling of “clean wine” is seen by some as a marketing scam. In the case of Avaline, we’re invited to make the connection between Cameron Diaz’s remarkably clean face and the wine. The marketing plays to widespread ignorance about how wine is actually made and Ms Carter points out that terms like “minimal intervention” and even “natural wine” can play to and fool the same audience. Like most things in life, it’s more complicated under the bonnet!

The ideal is additive and chemical-free and it can be achieved. But the fact is wine doesn’t make itself. Grapes will grow on their own without any intervention but in order to make great wine from grapes you need to intervene an awful lot in the vineyard. Outside of the post harvest period when the vine rests and you’re busy making wine, the work in the vineyard is relentless. You prune and train very carefully in the winter and spring, you tie up the growing shoots in the spring and early summer, you treat the vines multiple times during the Spring and early Summer to protect them from disease (and from pests if you’re so minded to use pesticides, which shouldn’t be necessary if you have a balanced environment but that takes intervention, too), you till the soil, you cut the grass around each vine trunk or between the rows (sometimes with a horse). There’s much more than this. Finally you harvest the crop very, very carefully to ensure against any damage to the grapes during the course of picking. Or you don’t do any of this except harvest if you’re lucky for there is a school that practises do-nothing farming – although it famously cost one well-known producer in Cornas his entire crop one year and consequently his business.

Fermenting grape juice will naturally turn to vinegar (vinaigre in French, or vin aigre, bitter wine) if not managed and controlled very carefully. Additives and intervention have permitted winemakers all over the world to make a product that’s stable enough to travel the world to market. It is possible to make wine without additives, you’ll just need to work even harder at good hygiene in the cellar, using tons of water to clean, in order to avoid any unwanted bacterial interference. If you want to make the most interesting wines, you’ll need to allow nature to go to work by allowing wild yeasts to carry out the fermentation, with consequent risk of various bacterial collateral as any natural wine drinker will know, unfortunately, of acetic acid bacteria attacking the wine, or volatile, or brett bacteria, or what’s known as mouse. Most winemakers use SO2 to help manage the risks, a very few have learned to carry out the process without use of SO2. There are indeed many additives that wouldn’t be necessary if the grapes were grown healthily in the first place, such as basics like sugar and acid that are regularly used. There are around 80 authorised additives (incuding in organic wine). In addition to additives, there are all sorts of interventions, such as de-stemming, or racking, or blocking malolactic fermentation, or filtration, interventions which can be brutual and quite change the natural character of the wine or virtually imperceptible.

If “clean wine” means anything, perhaps it really means sterile, meaning very carefully controlled mass-market homogeneity, where everything tastes the same, and we end up back where we started when we wanted to get away from it all. As we see it, it’s all good to bring to attention how wine is really made and tastes.

 

皆様

残暑お見舞い申し上げます。こちら南仏は早いところでは収穫が始まりました。

日本とは違い気温は落ち着き朝晩も涼しくなってきました。季節の訪れが早く感じます。

 

クリーンワインとは何か・・セレブとマーケティングも。。。
ここ最近、アメリカ、イギリスの著名なワインライター達がワインの表現?あるいはマーケティング?に関する言葉について議論をしているのを目にしていました。結論は出ていないのですが、少し共有をしたいと思います。
”Clean Wine” クリーンワイン という言葉です。
これが”Wellness” ウェルネスの幅広い文化の一部として使用され始めているというのです。
ちなみに、ウィルネスをググると”健康の定義を踏み込んで広範囲な視点から健康観を意味する、健康的に日々の暮らしを送ろうという主旨の概念” と書かれています。
Illness イルネス=病気の反対の意味ではなく、健康=helthを基盤として身体の健康、精神の健康、環境の健康、社会的健康を基盤とした輝く人生を築く、という概念でこれは今やサービス業、観光業などにも影響をする考え方となっています。
ナチュラルワインの重鎮ライターでもあるアリス・ファイアリング、そして少し前にイギリスのガーディアン紙ワインライターが指摘をしたのが、キャメロン・ディアスとその友人が新しく始めたプロジェクトAvaline というブランドです。 彼女達のワインは”Clean Wine”として大々的に宣伝をされています。と言うのも、彼女達はワインの製造には多くの添加物や動物性食品(卵白などの清澄剤を含む)、着色料や加糖、加酸がされているのでそれを省いた”クリーン”なワインを作った、と言うのです。
彼女達はクリーンで化学物質を含まないワインはワイン業界に透明性をもたらす、と広報しております。
こちら日刊スポーツの記事です。nikkansports
まだそこまで日本では知られていませんが、この”クリーンワイン ”の現象はすでにアメリカでは大きなビジネスとなってきているようです。 ”可能な限り”オーガニックのぶどうを使用して”可能な限り”添加、介入をしない。そしてマーケティングの手段として、健康的なライフスタイルと相性が良い、とか”グッド・クリーンワイン”などの言葉が踊っています。
ここまで書けば、もうすでに皆様はお気づきでしょう。。
パラドックスがここにあります。 そして真のワインを愛するライター達はこのセレブリティの作り出すパラドックスに黙ってはいません。もちろん”クリーンワイン”と言うには定義もありませんし、多くの一般の方々はワインがどのように作られているかご存知ありません。ですのでこのキャメロン・ディアスのワインは彼女の写真の笑顔が物語るよう”クリーンワイン”と言うワードは素晴らしいマーケティングツールとして使用されています。
同時に彼女はインタビューで最小限の介入、ナチュラルなワインというワードも使用していますから、これもまた曖昧で聴衆を困惑させてしまいます。
実際のところ、このワインがどの程度クリーンなのかはわかりませんが。。
我々の愛するワインとその生産者達にとってはそれは当たり前のことで、今更、、とも思うのですが、未だBig Name, Big Brandのワインには添加物、化学肥料が多く使用されているのは確かでそれがほとんど知られていません。
ワイン自体の問題でこの点を語るとすれば、ワインは他の食品のようにバックラベルに添加物や原材料の表記が必要とされていません。将来的にどこかの国でこれが実現すれば面白いかもしれませんが、スーパーマーケットやコンビニに並ぶワインに含まれるものがどれだけ恐ろしいものか知らされるかもしれませんね。
オレンジジュースのように最低でも濃縮還元(国産ワインにあるように)とか書いて欲しいものはありますが。
残留農薬などももし輸入野菜のように検査されるようになれば現在市場に並ぶワインの半分は輸入が出来ないかもしれませんね。
介入を極力しない、、というワードに関してですが。。 これも少しトリッキーなワードですかね。我々も使用するので注意しなければならないのでしょうか。
ワインは人の手によって作られます。ぶどうは放っておいても勝手に育つことはできます。しかし、素晴らしいぶどうを作るのには並々ならぬ人の手による畑への介入が必要なのです。
冬の時期には神経を使っての剪定も必要ですし、春先には伸びた枝の手入れ、害虫や病気を防ぐための処置、樹間の雑草の手入れ、ハーブティーなどの散布、そして収穫には一層の気を使って手作業をしなくてはなりません。(もちろん一部には何も手を加えない福岡メソッドを取る方々もいらっしゃいますが。。)
セラーにおいて、醸造の過程には更に神経を研ぎ澄まさなければなりません。セラー内部の衛生状態、望まないバクテリアの侵入を防がなくてはなりません。
ご存知の通り、そうは言っても興味深いワインを作り出す生産者達は自然酵母のみを使用してSO2などの防御をせず、酢酸、VA,ブレット、マウスのリスクと戦わなければなりません。
ちょっと話はそれるのですが、これらのリスクを制御するための様々な方法について次回以降に書きたいと思います。
温度コントロール、おり引きの回数、エンザイム等の添加、酵母の数をカウントしている、フィルタレーション、発酵を促す以外の作用をする培養酵母の添加、ワインに添加はしないけど、発酵槽をS02で洗う、、などなど。。 知れば知るほどいろいろな方法が存在しております。
ぶどうを健全に育てていれば必要のない添加物は多く存在します。かつ丁寧に手積みで収穫をして、丁寧に扱えば悪い菌の発生を防ぐことも出来ます。(その分、時間とコストは伴いますが)
ここまでの話は我々が知る自然に作られた産地、品種、生産者がわかるワインの話です。
大企業が広大な土地で密に植えられたが為に、化学肥料がないと生きれないケミカルにまみれたワイン達にはまた別の話が存在します。大量収穫のため、畑での科学処置以外にも味わいを均一化するための加糖や加酸、そして化学物質の添加が認められています。
ガーディアン紙にも書いてありますが、代表としてはメガパープル(EUでは不可)やPVPPでしょうか?
PVPPはプラスティック起源の合成剤で主には白ワインやロゼワインの清澄剤として酸化防止と酸味の安定化などにおおく使われています。マーガリンを食べなくなったことと皆さん同じように考えてくれれば良いのですが・・
また人の手の介入という点においては、添加物以外にもマロラクティック発酵を阻止したり、過剰な濾過やオリ引き、さらにはアルコールの除去や抽出など多くの介入も存在をしワインの性質を変化させてしまいます。
今回のこのキャメロンディアスのワインの問題?というか、ワインライター達が揃って懸念しているのは、このように”クリーンワイン”というものが新しい産業物として注目されてはいるけれど出どころや生産者の顔が見えないことです。 キャメロンディアスのワインは白はペネディス、赤はプロヴァンスとありますが、それ以上はわからないこと、そしてどのように作られているかもわからないこと、、です。 先に述べましたアメリカのこのクリーンワイン現象の問題はそこにあるようです。この点はクリーンではないようですね。 ワインライター達がこぞってクレームをあげています。
最もアメリカらしいといえば、、そうですが、、
これからはもっとこれらの工業的クリーンワインとアルティザンのナチュラルなワイン達が共存をしていくようです。
そして先だって述べたVin Method Natureのような認証機関によって認証されたものと一線を画するようになるのでしょうか?
というか、Vin Method Natureのメンバー達はこのようなマーケティングナチュラルワインと差別化させる為にこの組織を作ったわけですからね。。。
化学肥料バリバリ畑のぶどうから添加物バリバリのワインよりはマシだとは思いますが。。
今後もしクリーンワインが何かを意味するのであれば、無菌ワイン?でしょうか?
日本のインポーター さんはどちらでしょうか・・・・  セレブの力を借りてワインの添加物や農薬に焦点が当たり、多くの人が知るのは私は素晴らしいとは思うのですが、好んで飲むかというと。。。。。
ガーディアン紙の記事はこちらになります。